【大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の看護師の役割とは?】

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)って、具体的にどういう検査かわからなかったり画面を見ていても、何をやっているのか良くわからなかったりしますよね。
日本では、男女合わせた癌死因の1位が「大腸癌」となっており、今後も増加が予想されています。
しかし、日本の大腸がん検診の受診率は40%程度と低く、これは大腸検査のことをよく知らないことにも起因していると考えています。
大腸癌の診断・治療において最も重要なのが大腸内視鏡検査ですが、どうやって内視鏡(カメラ)を挿入しているのか、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)における看護師さんの役割って、あまり知られていない部分ですよね。
さて今回のブログは、大腸内視鏡検査の挿入法と看護師さんの役割についてのお話です。
大腸内視鏡検査について看護師さんはもちろんのこと、これから大腸内視鏡検査を受ける予定のある方で検査の事を知りたい方に向けて、どこよりも分かりやすく解説したいと思います。
それでは早速どうぞ!
(本稿は、消化器病専門医の中村孝彦医師が執筆しています)
「自分が受けるかも知れない検査のことは、知っておきたいですよね!」
【目次】
1.大腸内視鏡検査(大腸カメラ)と看護師さんの役割とは?
大腸内視鏡検査とはどういう検査なのでしょうか。
一言でいうと、先端にレンズ(カメラ)がついている直径1cmほどの柔らかい管をおしりの穴から通して、大腸と小腸の一部を観察したりする検査です。
この先端にカメラがついている細い管のことを「大腸カメラ」と呼んでいます。
大腸や小腸の病気の診断ができるのはもちろんですが、検査と同時に治療ができる非常に優れた検査です。
実はこの直径1cmほどの細い管には、さらに直径3mmほどの小さな穴がついており、その細い穴から処置具を出します。
処置具には生検鉗子(上図左)といって大腸ポリープや大腸癌の組織の一部をとってきて診断ができるものや、大腸ポリープや大腸癌の切除を行うことができる細いワイヤー(上図右)や電気メスがあります。
大腸内視鏡検査は、大腸や小腸を観察するわけですから、あらかじめ腸管をきれいにしておく必要があります。
実際に検査を受けるときには、2リットル程の下剤を飲んで10回ほどお通じを出して(ほとんど水のような排泄液になります)腸管をきれいにしてから、検査を行います。
通常は、この2リットルの下剤を口から2時間ほどかけて頑張って飲まなければならず、コレが大腸内視鏡検査の一つのハードルになっていたのですが、大阪の中村診療所・内視鏡内科では、この2Lの下剤を口から飲まない「下剤を飲まない大腸内視鏡検査」をおこなっています。
下剤を飲まない大腸内視鏡検査では、まず、麻酔を使って胃カメラを行い、胃カメラの先から直接、腸管に下剤を注入することで、腸管をキレイにする方法です。詳しくは以下をご覧ください。
関連記事:大阪で下剤を飲まない大腸内視鏡検査なら「中村診療所・内視鏡内科」
関連記事:【下剤を飲まない大腸内視鏡検査】が大阪で人気の理由とは?
大腸内視鏡検査は、検査前の前処置や、検査中の大腸ポリープの手術の介助などの複数の手順があるため、腹部エコーなどと違って医師が1人ですることは不可能なため、看護師さんの力を借りながら、まさに看護師さんと二人三脚でやっていく検査・治療なのです。
さて、次の項からは具体的に、どうやって、クネクネの腸に大腸カメラを通していくのかを詳しく解説していきます!
2.大腸内視鏡検査の挿入法とは?
大腸内視鏡検査は、おしりの穴から(上図の6時方向)大腸カメラをいれて、直腸(上図8時方向)まで挿入します。
上図では簡略化して描いていますが、実際の腸はもっとクネクネしています。
上図は、実際の腸をCTスキャンしたものですが、相当屈曲していて、ヘアピンカーブのような場所もありますよね。
たとえば、こんな曲がりくねった道を車で運転することを考えると、それだけでも難しそうですよね。
そんなクネクネしている腸管に大腸カメラを入れていくのは難しいだろうな、というのは直感的にお分かりいただけるかと思います。
事実、大腸癌が死因の1位になって大腸内視鏡検査の需要が高まっているのにも関わらず、その検査手技の難しさから大腸内視鏡検査ができるクリニックは限られています。
胃カメラを行っている内科クリニックは多いのですが、内科を標榜しているクリニックでも大腸内視鏡検査ができる医師はわずかで、実際は消化器領域を専門とする医師に限られます。
では大腸内視鏡検査ができる医師はどういった医師なのでしょうか。
一般的に医学部で6年勉強して医師国家試験に合格し2年の研修医生活を終えた後、消化器内科を専攻した医師は、そこから内視鏡(胃カメラや大腸カメラ)の修練に入ります。
内視鏡はまず全員、胃カメラの修練から始めます。
胃カメラは、半年ほどの修練で問題なく挿入できるようになり、1年あれば1人だちして検査ができるようになります。
もちろん、診断や治療となると奥が深く、例えば胃カメラを使った最高難度の内視鏡手術である「ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術」の場合、5年から10年の修練が必要になります。
それに対して、大腸内視鏡検査(以下、大腸カメラ)の場合は挿入自体の難易度が胃カメラに対して、かなり高くなります。
大腸カメラが挿入できるようになるまでの時間は、早い医師でも1年ほどかかり、自信を持ってできるようになるまでは3年ほどかかります。
さらに「上手い」もしくは「達人」と呼ばれる領域になるには、年数も関係がありますが、それ以上に生まれ持ったセンスや器用さ、さらに圧倒的な努力が必要になります。
このように、大腸カメラは挿入自体の難易度が高いので、医師個人間の技能の差が大きく、「大腸カメラができる先生」と「大腸カメラが上手い先生」とはかなりの隔たりがあります。
では、このように胃カメラと大腸カメラでこれほど挿入の難易度の差が出るのは、なぜでしょうか。
それは、「固定されている臓器」か「固定されていない臓器(ぶらんぶらんの臓器)」かに関係があります。
胃カメラで観察するのは、主に食道・胃・十二指腸の3つの臓器です。
このうちの大部分(食道と十二指腸、胃の一部)は、背骨の周囲の組織に固定されていて動かない臓器です。
固定されている臓器に内視鏡を通していくのは、ある程度の修練を積めば、どんな医師でもできるようになります。
固定された真っ直ぐのホースに針金を通していくのを想像すると、それほど難しくないのがイメージできるのではないでしょうか。
では、大腸カメラの場合はどうでしょうか。
大腸カメラで観察するのは、盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸の主に6つの臓器です。
このうち、横行結腸とS状結腸の2つの臓器が、背骨の周囲の組織に固定されていない「ぶらんぶらんの臓器」です。
さらにやっかいなのが、この「ぶらんぶらんの臓器」の長さが長いことです。
横行結腸の長さは約50cm、S状結腸も同じく約50cmあるため、合計100cmほどの長さが、ぶらんぶらんで固定されていない臓器(下図の赤丸)になるのです。
また、大腸は胃と違って柔らかく、クネクネ曲がった臓器のため、挿入を難しくします。
100cmほどの空気が抜けたクエクネの柔らかいホースに針金を通していくのを想像すると、かなり難しいことがイメージできるのではないでしょうか。
この、くねくねの大腸に大腸内視鏡をスムーズに挿入する、患者さん側からすると「楽に検査が受けられる」ためのポイントは、くねくねのS状結腸と横行結腸をどう攻略するかにかかっています。
では、早速、このクネクネの腸をどう攻略すればスムーズに検査できるのか、を解説していきます。
ちなみに、一般的に「大腸内視鏡検査が問題なくこなせる」レベルの基準としては盲腸到達率98%、無痛率80%、平均挿入時間は10分ですが、このブログを書いているDr. Takaは、盲腸到達率99.9%、無痛率99%、平均挿入時間4分、なので、挿入術について参考にして頂ける部分はあるかと思います。
私Dr. Takaの大腸内視鏡の挿入法は「EZ(Easy;イージー)メソッド」と名付けています。
この挿入法のポイントは、難しそうに見える大腸内視鏡挿入法を極限まで単純化して、パターン化することで医師の判断を早くしていくことで、患者さんにとって楽でかつ、挿入時間を早くしていきます。
EZメソッドは、S状結腸で2パターン、横行結腸で2パターンの2×2=4パターンしか存在しません。
この4パターンさえ覚えれば、誰でも簡単に大腸内視鏡を挿入できるようになります。
固定されていないクネクネの腸を通過する方法は、クネクネの腸を整復して真っ直ぐにしてから挿入するか(軸保持短縮法ともいいます)、クネクネのまま挿入して出来た輪を解除するか(ループ法ともいいます)の2択になります。
この選択がS状結腸で1回、横行結腸で1回あり、それがクリアできると盲腸まで到達できるというわけです。
具体的に説明します。
どんな場面でも、まずはクネクネの腸を整復して真っ直ぐにしてから挿入するのをTryし、無理だった場合に、そのまま腸管に沿って挿入し、奥まで入れてからループを解除します。
このとき、重要なのは、「なんとかして頑張って整復しよう」という気持ちで長時間、粘って整復しようとしないことです。
全ての患者さんでこの整復ができるわけではなく、生まれつきS状結腸や横行結腸が非常に長く、整復できない方もおられます。
そのため、まずは整復を試みるのですが、整復できない時はループ法に速やかに切り替えます。
S状結腸の軸保持短縮法は、S状結腸をゆるやかな右らせんを描く形状に整復して挿入することを目指します。
整復するためのポイントは、極限まで脱気することと、ひねり(トルクともいいます)の動きです。
S状結腸を通過中は、少しアップアングルをかけた状態で、常にややスコープに引き気味のテンションをかけるイメージです。
スコープの先は少し曲がっている状態になりますが、スコープの先端を左に曲がっているクネクネの腸にひっかけて少し時計回り回転させ、ゆるやかな右らせんカーブにして挿入していきます。
S状結腸の実際の内視鏡画面をお示しします。
外からお腹の中を透視して見れるわけではないので、スコープの先が曲がっているのを見ることはできませんが、実際の内視鏡画面では、屈曲の向きを3時~6時方向(上図の3時方向が次の関空です)に持ってくるようにして、右アングルもしくはダウンアングルで屈曲を越える形になります。
ここまで解説した軸保持短縮法を目指して挿入していくわけですが、実際に軸保持短縮法が上手く成功する方は6-7割程度な印象です。
3-4割の方は、ループ法が必要になります。
ループ法の場合は、原則として、スコープの先端を脾わん曲まで進めた上で、スコープに時計回転を加えてループを解除します。
このときに、スコープのアングルを使いながら、なるべく最短距離で脾湾曲に到達するのがポイントで、ループの大きさが小さいと、ループの解除もし易くなります。
次に横行結腸です。
横行結腸もS状結腸と同様に、軸保持短縮法とループ法に分かれます。
横行結腸は、S状結腸と異なり走行に個人差は少ないため、シンプルな挿入法でクリアできます。
屈曲の内側を6時方向に持ってきて(上図の6時方向が次の管腔です)、ダウンアングルをかけながら引くことで、横行結腸中央部が頭側に引き上げられて横行結腸が直線化してスコープがたわまずに挿入することが可能になります。
横行結腸を直線化して進むと、肝湾曲に到達します。
肝湾曲の屈曲は、通常3時方向に出現し、脱気して屈曲を近づけて右アングルで通過します。
肝湾曲の屈曲が強い、または肝湾曲の位置が頭側にある方では、スコープをたわませながら、肝湾曲に到達させ、上行結腸にスコープの頭が入ったら、たわんだループを短縮してループを解除します。
これが横行結腸のループ法です。
このように、S状結腸と横行結腸でそれぞれ、軸保持短縮法とループ法の2パターン、計2×2の4パターンの挿入法が存在します。
軸保持短縮法をまず試みるのが基本ですが、困難な場合は、挿入法を切り替える早めの判断が重要です。
3.大腸内視鏡検査の挿入困難例の対応と看護師さんの役割とは?
前項で説明した、4パターンの挿入が基本ですが、大腸の形には個人差があり、千差万別のため、どうしても大腸カメラの挿入が難しい方が一定数おられます。
挿入困難例には、挿入を補助するテクニックが必要となります。ここで看護師さんの出番です。
挿入を補助するテクニックには、大きく分けて、体位変換(たいい-へんかん)と腹部圧迫(ふくぶ-あっぱく)の2つがあります。
いずれも、看護師さんの介助が必要なテクニックになります。
大腸内視鏡検査中に、例えば「すこしお腹を押さえますね」と言われてお腹を軽く圧迫する動作が入ったり、「体ごと右に向きますね」と体位変換する動作が入ったら、大腸カメラを挿入しやすくするために工夫しているんだな、と思って頂ければ結構です。
4.大腸内視鏡検査の体位変換と看護師さんの介助
大腸カメラの挿入困難例の挿入の工夫としてまず、体位変換について解説します。
体位変換は、クネクネに曲がった大腸の中を大腸カメラが進んでいく上で、患者さんの体勢を変えることで、腸管に対してかかる重力方向を変えて挿入しやすくします。
大腸内視鏡検査は、初め、左側臥位(さそく-がい)で始まります。
左側臥位というのは、患者さんから見て左側に体ごと向いている体位で、検査を行う医師に対しては背中を向けている体勢です。
大腸内視鏡検査の基本的な挿入法では、直腸から始まって下行結腸までの前半戦(S状結腸の攻略)と、下行結腸から盲腸までの後半戦(横行結腸の攻略)に分けて挿入を組み立てていきます。
このとき、体位は前半戦が左側臥位、後半戦は仰臥位(あおむけ:下図)になるのが基本です。
左側臥位から仰臥位になると、S状結腸と下行結腸の屈曲(S-Dジャンクションといいます)、下行結腸と横行結腸の屈曲(脾弯曲<ひわんきょく>といいます)が緩やかになります。
左側臥位と仰臥位の2つが基本の体位になるのですが、S-Dジャンクションや脾弯曲の屈曲が非常に強い方では、右側臥位<うそくがい>を用います。
右側臥位では、左側臥位に対して腸管にかかる重力方向が真逆になるため、S-Dジャンクションと脾弯曲の屈曲がさらに緩やかになります(下図の赤丸)。
横行結腸が非常に長い太鼓腹の方には、腹臥位(ふくがい)を用いる場合もあります。これは、ベッドにお腹の下の方をつけるのを意識してもらって腹這いの姿勢になってもらい、自分の体重で腹部圧迫するような形です。
腹臥位を用いるのは非常に稀で頻度としては1%以下だとは思いますが、こういった体位を用いることがあるということは頭に入れておいた方がよいでしょう。
●体位変換における看護師さんの役割
体位変換のときの看護師さんの動きのポイントは、患者さんの足から動かしていくということです。
左側臥位のときは、患者さんの足がスコープに対して、患者さんからみて左側にあるのですが、ここから仰臥位(あおむけ)になると、患者さんの足の間(股の間)に内視鏡のスコープがくる形になります。
そのため、左側臥位から仰臥位に体位変換するときは、患者さんの右足がスコープをまたぐ形になります。
また、仰臥位から右側臥位に体位変換するときは、反対に患者さんの左足がスコープをまたぐ形になります。
このように体位変換の時には必ず患者さんの足がスコープをまたぐ形になるので、体位変換のときには、患者さんの足から動かしていく形になります。
まず足から動かして、スコープをまたいだ状態を作ってから、上半身を動かすと患者さんの足から引っかからずにスムーズに体位変換が可能になります。
5.大腸内視鏡検査の腹部圧迫と看護師さんの介助
大腸カメラの挿入困難例の挿入の工夫として次に、腹部圧迫について解説します。
●腹部圧迫
腹部圧迫とは、患者さんのお腹の外から介助者が圧迫を加えることで、内視鏡のスコープを進みやすくする手技です。
基本的には、お腹の上から垂直に圧迫するシチュエーションが多いため、腹部圧迫をするときは、仰臥位(あおむけ)の体位を選択することが多いです。
腹部圧迫と相性のいいのは、軸保持短縮法>ループ法です。
腹部圧迫が有効であるかの効果判定は、内視鏡の画面をみて判断します。
お腹を圧迫したときに下図のように少し内視鏡画面が近づけば、圧迫が効いているという判定になります。
↓圧迫すると
↓わずかに内視鏡画面が近づく
医師がお腹を抑えて「ココを圧迫して下さい」という場所を圧迫するのが基本ですが、頻度の高い腹部圧迫の部位が存在するので、その部位と腹部圧迫の考え方をおさえておくと、もっと内視鏡のことが理解しやすくなると思います。
・恥骨上部圧迫(下図の青丸を圧迫)
腹部圧迫も奥が深いのですが、まず覚えて欲しい腹部圧迫部位は「恥骨上部圧迫(上図)」です。
お腹の下腹部には骨がないので、体表からは腹筋を触るのみですが、尾側に移動していくと、硬い骨を触ります。
この硬い骨が恥骨で、恥骨のすぐ頭側の柔らかいお腹の場所を圧迫するのが「恥骨上部圧迫」になります。
この恥骨上部圧迫は、S状結腸を軸保持短縮法で通過するときに、内視鏡のスコープが頭側にタワむのを防ぐことができます。
また、スコープが横行結腸より先に進むときに、一度まっすぐになったS状結腸が再びタワむことがありますが、恥骨上部圧迫は、それも防ぐことができます。
ただし、恥骨上部圧迫は、まっすぐなスコープがタワまないようにするのには有効ですが、すでにタワんでしまったスコープには無効なので、その点は注意が必要です。
・右季肋部圧迫(下図の青丸を圧迫)
次に頻度が高いのは右季肋部圧迫です。
右季肋部圧迫は、スコープの先端が肝弯曲(上行結腸と横行結腸の繋ぎめ)に存在するときに使用します。
右季肋部圧迫は、内視鏡画面を見ながら腸管が近づく部位を指先で軽く圧迫します。
基本的には、恥骨上部圧迫、右季肋部圧迫の2つをおさえておけばOKです。
細かくいうと、他にも腹部圧迫のテクニックはあるのですが、上記2つだけおさえておいて、あとは医師が「ココを押さえて下さい」という場所を圧迫するというのが看護師さんの介助のポイントです。
その時に、医師が圧迫する場所だけでなく、押さえる角度や、押さえる深さも見ておいて、その通りにできると看護師さんとしてはGoodです。
6. 大腸内視鏡の検査前後の流れと看護師さんの役割とは?
大腸内視鏡検査前には、大腸ポリープや大腸がんの見逃しをなくすために、腸管をきれいにする薬を内服します。
クリニックや病院では、看護師さんが、内服薬の説明をしたり、お通じがキレイになっているか(観便といいます)をチェックします。
当院、大阪の中村診療所・内視鏡内科では、検査前日にマグコロール散、センノシドを、検査当日にモサプリドというお薬を飲んでもらってから、モビプレップという腸管洗浄液を飲んで頂いてもらっています。
モビプレップが飲みづらい方には、胃カメラから下剤を腸に直接注入することで2リットルのモビプレップを飲まずにすむ「下剤を飲まない大腸内視鏡検査」をお勧めさせていただいています。
関連記事:【下剤を飲まない大腸内視鏡検査】が大阪で人気の理由とは?
また、検査中に麻酔(鎮静剤)を使った場合は、検査後に30分程度休んでから帰るのですが、血圧が下がってしまう方や、気分が悪くなった方などがおられた場合は、医師の指示で看護師さんが血圧を上げる点滴を行ったり、麻酔を覚めさせるお薬(拮抗薬といいます)を使います。
大腸ポリープや大腸がんの切除を行った場合は、検査後の出血リスクの説明や、食事指導を行います。
当院では、検査後1週間は消化の良い食事をとってもらったり、激しい運動をしないように説明しております。
関連記事:【大腸ポリープ切除後】の食事メニューは?コーヒーはいつからOK?
大腸内視鏡検査の挿入法と看護師さんの役割:まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、大腸内視鏡検査の挿入法と看護師の役割というテーマでお話しました。
少しマニアックなテーマでしたが、大腸内視鏡検査に対する理解が深まり、少しでも検査の抵抗がなくなれば、と思い検査の裏側まで詳しく述べました。
日本の癌死因の1位の大腸癌は40歳を超えるとリスクが上昇します。
大腸癌は早期発見できれば、ほぼ100%完治を目指せる病気なので、40歳を超えた方、家族に癌の方がいる方などは、一度、大腸内視鏡検査を受けてみてはいかがでしょうか。
大阪の中村診療所・内視鏡内科では、麻酔を使って2Lの下剤を飲まずに大腸内視鏡検査ができる下剤を飲まない大腸内視鏡検査も行っています。
是非、大阪の中村診療所・内視鏡内科にお気軽にご相談ください。
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「大腸内視鏡検査の看護をもっと知りたい!」「中村診療所・内視鏡内科の大腸内視鏡検査を見てみたい!」という看護師さんがおられましたら、無償で当院医師が実地指導させて頂きますので、中村診療所・内視鏡内科のLINE公式アカウントにお気軽にお問い合わせください。
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また、中村診療所・内視鏡内科では、現在、看護師さんを募集しておりますので、ご興味がある方は是非、お問い合わせください。詳しくはこちら↓↓
「これからも大腸癌死ゼロを目指して診療に邁進します!中村診療所・内視鏡内科のDr.Takaでした!」
この記事を書いた人

- 中村診療所・なかむら内視鏡センター 副院長
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消化器病専門医|認定内科医
大阪大学医学部卒。住友病院、JCHO大阪病院を経て、大阪国際がんセンターで消化器癌の内視鏡手術を担当。現在、下剤を飲まない大腸検査・無痛内視鏡を行う中村診療所副院長。「抗血栓薬の特徴と内視鏡時の対応(消化器内視鏡33)」等の著書多数。
『女性医師が常勤の当院は女性の方でも安心です。以下の地球マークのHPリンクから、お気軽にHPをご覧下さい!』
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