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【大阪】痔の治療で評判のいい女医の病院5選!

肛門の痛み、出血、かゆみがあり、病院を受診したいと考えている方へ。
痔の病気で受診するのって恥ずかしくてハードルが高く、ちょっと勇気がいりますよね。
そもそも何科で、どこの病院を受診したらいいの、というところから始まると思います。
痔は繰り返すことも多く、せっかく診てもらうなら評判のいい病院、名医に診てほしいですよね。
また、女性の痔の患者さんは増加していますが、女性専用外来を受診して女医(女性医師)に診察を受けたい人も多いと思います。
大阪エリアで肛門科の受診を考えている方にとって参考になればと思い、おすすめの肛門科の選び方、そして大阪エリアのおすすめクリニックを(保険適用クリニックを中心に)分かりやすく解説していきたいと思います。
それではどうぞ!


痔の治療で評判のいい大阪の女医の病院


まず、肛門の痛みや出血があったときに何科を受診したらよいのか、と考える方も多いと思います。
正解は、肛門科です。
そもそも肛門科とは何かというと、元々、消化器外科の一分野である大腸外科から派生した分野で、主に痔核(いぼ痔)、裂肛(きれ痔)、痔ろう(あな痔)を対象とします。
ただ、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、直腸、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓と多くの臓器の、特に癌疾患を担当する消化器外科において痔の診療まで詳しい医師は外科医の中でも少ないのが現状です。
つまり、外科医であっても、ほとんど痔を見たことがない医師が多いということです。
そのため、家の近くの外科の病院やクリニックに行けば、痔のいい治療を受けられるかというとそうではないのです。
実際、医師の中でも、肛門科をしっかり診てくれる病院、評判のいい病院というのは意外と知られておらず、折角総合病院に紹介したのに、ほとんど何も治療されずに紹介先から患者さんが帰ってくるケースも多々あります。
その評判のいい病院、名医の見極め方ですが、まずホームページなどできちんと情報提供していることが挙げられます。
肛門科と書いてあるけど、具体的なことは何も記載されていない場合は、あまり痔の治療に力を入れていないことが考えられます。
また、女性医師と女性看護師が痔の診察時から検査、治療まで全て担当する女性専用外来が設置されているかどうかもチェックすべき点です。
最後に、これは最も大事な点ですが、大腸癌や直腸癌を含む大腸診療を行っているかが非常に重要です。
痔はとても生活の質を落とす病気で大変な病気には違いないのですが、良性疾患、つまり癌化はしません。
痔を患っている方は、便に血が混じっているのを見たときに「どうせ痔のせいだろう」と考えて痔の治療だけをしてしまうことがあります。
しかし、痔と思い込んでいたその裏に大腸癌や直腸癌が隠れていて、実は癌からの出血だった、という事例が後をたちません。
肛門出血が、「痔からの出血なのか」、「大腸癌などの癌からの出血なのか」を見極められるのは、大腸診療に対応しているクリニックだけです。
痔だけでなく大腸癌診療にも精通しているクリニックを選ぶのが、癌の見逃しを防ぐ一番のポイントだと思います。  

【痔の治療】大阪府で評判のいい病院5選!


以上をふまえて、このブログでは大阪府の痔の治療おすすめ4医院について紹介します。
選定基準として、肛門科対応可能な医師数や、大腸診療が可能か(大腸癌を見逃さない医師か)どうかを加えました。
また、肛門科を受診される方は恥ずかしさがあるため、できるだけストレスなく受診できるかどうかも重要な要素です。
その意味でWEB予約(インターネット予約)可能かどうか、車で来院可能かどうか(駐車場の有無)
さらに、女性の方は気になる方も多いと思いますが、女性専用外来(女性医師+女性看護師)が設置されているかどうかも選定基準に入れました。
それでは、次の項から早速みていきましょう。  

堺なかむら総合クリニック内科-おすすめ医院①-


□クリニックの特徴
堺なかむら総合クリニックはいぼ痔の日帰り手術や、切れ痔の治療、肛門周囲膿瘍の日帰り手術をおこなっています。日帰り手術は原則、当日に行っています。
月~土の全ての曜日で女性医師による女性専用外来が対応可能です。

□施設名称:医療法人中村会 堺なかむら総合クリニック
□肛門科医師数:3名
□大腸診療対応:〇(大腸内視鏡検査も可能)
□ネット予約:〇(WEBで女性医師予約可能)
□土曜日診療:〇
□女性専用外来:〇(女性医師+女性看護師)

担当女性医師:中村玲佳医師(大阪大学出身)
□駐車場:〇(無料駐車場18台完備)
□電車:泉北高速鉄道深井駅徒歩10分
□住所:〒599-8275 大阪府堺市中区東八田24-5

□公式ホームページ(以下)

堺なかむら総合クリニック【肛門科】痔の日帰り手術

□電話番号:072-270-7777

大阪肛門病診療所-おすすめ医院②


□クリニックの特徴
大阪肛門病診療所は「できるだけ手術を避ける治療」「手術に偏らない治療」をかかげているクリニックです。健康保険の効かない(健康保険証が使えない)クリニックで、自由診療での診療のみを行っています。診療は全額自費負担なので注意が必要です。

□施設名称:大阪肛門病診療所
□肛門科医師数:2名
□診療形態:自由診療(健康保険証は使えません)
□大腸診療対応:×
□ネット予約:〇
□土曜日診療:〇
□女性専用外来:〇(女性医師)
□駐車場:×
□電車:京阪電車天満橋駅徒歩5分
□住所:〒540-0035 大阪府大阪市中央区釣鐘町2-1-15

□公式ホームページhttps://osakakoumon.com/
□電話番号:06-6941-0919

大阪中央病院 肛門外科-おすすめ医院③


□病院の特徴
大阪中央病院の肛門外科は大阪北逓信病院から異動した齋藤徹医師が特別顧問として所属しています。入院治療にも対応し、痔核に対しては痔核根治術、分離結紮法にも対応しています。肛門狭窄や直腸脱、複雑性痔瘻といった難治症例の治療も行っているのが特徴で、臨床研究も行っている病院です。

□施設名称:医療法人伯鳳会 大阪中央病院
□肛門科医師数:4名
□ネット予約:×
□土曜日診療:△(第2・第4土曜日のみ)
□女性専用外来:△(病院に直接お問い合わせください)
□診療形態:保険診療
□駐車場:〇、有料駐車場30台
□電車:地下鉄梅田駅徒歩12分
□住所:〒530-0001 大阪市北区梅田3-3-30
□公式ホームページ:http://www.osaka-centralhp.jp/
□電話番号:06-4795-5505

玉城クリニック-おすすめ医院④


□病院の特徴
外科医から肛門科に転向され、大阪中央病院や大阪北逓信病院の肛門外科で診療されていた野田 裕子医師が非常勤勤務されています。診察は火曜日の午前診のみとなりますのでご注意ください。

□施設名称:医療法人医聖会 玉城クリニック
□肛門科医師数:1名(非常勤医師)
□ネット予約:〇
□土曜日診療:×(※診察日は火曜日のみです)
□女性専用外来:△(※肛門科診察日は火曜日のみです)
□診療形態:保険診療
□駐車場:〇、無料駐車場7台
□電車:JR西日本環状線「桜ノ宮」駅から徒歩12分
□住所:〒534-0021 大阪府大阪市都島区都島本通1丁目21-22
□公式ホームページ:https://www.tamaki-hp.com/
□電話番号:06-6925-0806
最後に、女性医師のクリニックではありませんが、痔の治療で評判のいい病院として番外編で飯原医院を紹介させ頂きます。  

飯原医院-おすすめ医院⑤-


□施設の特徴
飯原医院は内痔核根治手術、腰椎麻酔下のALTA療法、痔瘻根治手術、裂肛根治手術などを原則予約制の日帰り手術で行っています。緊急性のある症例は当日緊急手術を行います。

□施設名称:医療法人啓松会 飯原医院
□肛門科医師数:2名
□大腸診療対応:〇
□ネット予約:×
□土曜日診療:〇
□女性専用外来:×
□駐車場:〇
□電車:阪急京都線上新庄駅徒歩7分
□所在地:〒533-0004 大阪府大阪市東淀川区小松3-5-31
□公式ホームページhttp://www.iiharaiin.com/
□電話番号:06-6328-2500

参考❶痔の症状と考えられる病気


おわりに、痔の症状と考えられる病気を述べたいと思います。

症状①痔が肛門の外に脱出している

痔が肛門の外に脱出しているときに考えられる病気は、突然できたものなら急性外痔核、そうではなくて以前から脱出している場合、もしくは便をするときだけ脱出する痔なら、いぼ痔(痔核)の他、見張りいぼや肛門ポリープの可能性があります。
見張りいぼや肛門ポリープとは、あまり聞きなれないかもしれませんが、切れ痔(裂肛)が慢性的に起きることによってできるポリープ(隆起病変)です。

症状②肛門から出血がある

肛門から出血がある場合、その出血源として、大きく分けて肛門からと腸管内からの2パターンがあります。
肛門からの出血の場合は、いぼ痔(痔核)や切れ痔(裂肛)が考えられますが、腸管内からの出血(大腸癌、潰瘍性大腸炎、憩室出血など)の可能性があります。
肛門からの出血か、腸管内からの出血からなのかは、血便の色や性状だけでは判別できないことも多いです。
もし大腸癌を見逃してしまった場合は文字通り致命的となるため、肛門からの出血があった場合は、必要に応じて大腸内視鏡検査で腸管内を調べることが大切です。
そのうえで、考えられる病気を述べます。
目安として、排便時に痛みがなくてポタポタとほとばしるような潜血があるなら内痔核(いぼ痔)が考えられます。
排便時に痛みを伴う出血があり、ティッシュに鮮血がつくくらいなら、切れ痔(裂肛)が考えやすいです。
これらに当てはまらず、便に血が混じる感じなら、大腸からの出血が考えられます。
突然の大量出血なら憩室出血、強い腹痛のあとの血便なら虚血性腸炎なども挙げられます。

症状③肛門が痛い

排便の時に痛いなら切れ痔(裂肛)が考えられます。
逆に排便に関係のない痛みなら、肛門周囲膿瘍の可能性があります。
肛門周囲膿瘍の場合は、肛門部に腫れや熱感を持つことも多く、小手術(切開排膿術)が必要になります。

症状④肛門にしこりがある

肛門にしこりがあって肛門と連続しているときは痔ろう(あな痔)の可能性があります。
逆に、肛門と連続しておらず、肛門と少し離れて存在しているときは、肛門部粉瘤、毛巣洞、バルトリン腺嚢胞の可能性があります。

症状⑤肛門がかゆい

肛門がかゆい病気には、白癬菌(水虫)やカンジダ症といった真菌(カビ)、尖圭コンジローマなどのウイルスが関わっているものと、特にこれらのかゆみの原因がない特発性肛門搔痒症とがあります。
これらを知っておくと、不安感が少し解消されるかもしれません。
クリニックの受診の際に参考にしていただければ幸いです。

参考❷おしりの穴がかゆいのはなぜ?原因を解説!


おしりの穴や、おしりの周辺がかゆくなる病気のことを肛門搔痒症(そうようしょう)とよびます。
おしりがかゆくなる人は意外におおく、なんと人口の1~5%の人に見られます。
これは結構意外ですよね。
自分だけが、と悩みがちな肛門搔痒症ですが、かなり頻度としては高い病気です。
ちなみに、男性の方が女性に比べて3~4倍多いとされます。大人だけでなく子供もよくなる病気ですね。
この肛門搔痒症はさらに①肛門部に皮疹(ブツブツ)のない特発性肛門搔痒症と、②皮疹のある続発性肛門搔痒症に分類されます。
頻度としては、特発性肛門搔痒症、つまり肛門部に皮疹のないかゆみ、が一番おおく見られます。
しかし、特発性肛門搔痒症であっても、かゆくてかきむしることで、皮疹が発生し、続発性肛門搔痒症に移行することもあるので要注意です。
ではなぜ特発性肛門搔痒症がおきるのかというと、原因としては便秘や下痢などの排便習慣、肛門のゆるみ(肛門がゆるんで腸液や便汁が肛門部に付着する)、香辛料などの刺激物の摂取などがあります。
特発性肛門搔痒症の治療は、かゆみが強い急性期は、リンデロンV軟膏やリンデロンVG軟膏、メサデルム軟膏などのステロイド入りの軟膏を使用します。
思わずかきむしってしまうような方には、デザレックスやアレロックといった抗ヒスタミン薬を処方することもあります。
急性期がすぎたら、キンダベート軟膏やロコイド軟膏などの、少し弱いステロイド入りの軟膏に切り替えます。
肛門部は敏感なので、アンテベート軟膏などの強すぎるステロイド軟膏はかぶれる恐れがあり、使用しない方がよいです。

時々、市販薬のフェミニーナ軟膏やオロナイン軟膏を塗ってもいいですか、と質問があります。
フェミニーナ軟膏は、かゆみ止め成分が入っているだけでステロイド成分が入っていないので根治的な治療ではありませんし、かぶれる危険性がありますのでやめておきましょう。ましてやカンジダの治療薬でも全くありません。
オロナイン軟膏は、殺菌成分が入っている軟膏なので、そもそも対象が全く違います。
使ったり使わなかったりするのもよくないので、医師の指示に従って適切に使用することが大切です。
また、下痢や、産後の肛門部のゆるみ(肛門括約筋不全)などによって、肛門部が腸液や便汁にさらされてかゆい場合は、白色ワセリン軟膏で肛門部を保護します。
白色ワセリンと上述のステロイド含有軟膏とを混ぜて使用する時もあります。
ヒルドイド軟膏ではダメですか、という質問を受けることがありますが、肛門部は刺激に弱いので、より刺激性の低い保護剤である白色ワセリン軟膏を使う方がよいです。
肛門搔痒症が慢性化してくると、肛門部の皮膚のシワが太くなったり、色が変わることもあります。

参考❸おしりの穴がかゆい原因はカンジダ?


前述の項では、肛門のかゆみに皮疹(ブツブツ)を合併しない特発性肛門搔痒症について説明してきましたが、今回はもう一つのカテゴリーである続発性肛門搔痒症について解説していきます。
繰り返しになりますが、続発性肛門搔痒症は皮疹のある肛門のかゆみですが、頻度として多いのがカンジダ症、そして白癬です。
これらはいずれも真菌に分類される病気ですが、真菌は体温程度の温度と、湿度の高い環境を好むので、肛門で繁殖しやすいのです。
頻度としては、オムツを常用する乳幼児や高齢者に多い病気です。

 

肛門カンジダ症

カンジダは元々、人の消化管に少量存在する常在菌で、便中にも少量ながら常にでている菌です。
オムツなどで皮膚と便との接触時間が長くなると感染しやすくなります。
カンジダの特徴は、肛門周囲が、すこし光沢のある赤みがかった状態になることです。小さいブツブツを伴うこともあります。

肛門白癬症

白癬もカンジダ同様、オムツなどで皮膚と便との接触時間が長い人に多い病気です。
白癬の特徴は、境界明瞭な赤みがかった皮疹があることです。内側よりも辺縁の方が症状が強いことがあります。
カンジダ症、白癬症のいずれも、治療は抗真菌薬の塗布になります。
当院ではラミシールクリームやルリコンクリームを使用することが多いです。

参考❹おしりがかゆくて、できもの・湿疹があるなら原因は?


おしりがかゆくて、できもの・湿疹があるなら性感染症かもしれません。
これらの中で頻度が高いのが、単純疱疹、帯状疱疹です。

単純疱疹

帯状疱疹の原因ウイルスは、単純ヘルペスウイルスです。
特徴としては痛がゆい赤いブツブツが広範囲に広がることです。
初回感染の時の方が再発時よりも症状が重いとされますが、適切に治療すれば1週間程度で治癒します。
軽症ならば、ビダラビン軟膏を塗布し、中等症以上なら、抗ウイルス薬(バルトレックスやファムビル)を内服します。

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因でおこります。
帯状疱疹の特徴は、おしりの片側におきることです。
初め、おしりの片側の神経痛のような痛みが走り、数日してから、小さなブツブツが広がります。
治療薬としては、軟膏は使用せずに、初めから抗ウイルス薬(バルトレックスやファムビル)を内服します。

他に考えられる原因

他に考えられる原因としては、性感染症である尖圭コンジローマ、肛門皮垂、自動温水便座症候群などがあります。
自動温水便座症候群は、肛門病を治療中の方や、腸が弱い方、産後の方などが、不特定多数の人が使うトイレのウォッシュレットを使うことで、他の使用者から病気が感染する疾患です。
上記に当てはまる方は、自宅トイレ以外のウォッシュレットを使わないようにして、もし使用する場合でも、できるだけ短時間、低い圧で行い、洗浄後の前後は備え付けのトイレットペーパーでおしりを軽くふき取るようにしましょう。
また、痔ろう、肛門部の悪性疾患(肛門部Bowen病、Paget病、悪性黒色腫)など、手術が必要になる肛門部の病気のこともあるので、自分で診断せずに必ず肛門科を受診することが重要です。

<参考文献>
1)Zuccai G,et al. Pruritus ani. Dermatol Ther 18 : 355-362,2005
2)金井慎一郎, 他. 肛門搔痒症の診断と治療. 臨外 63:279-284, 2008
3)黒川彰夫, 他. 温水洗浄便座の習慣性使用の問題点. 臨床肛門病学 9:1-8, 2017

【 まとめ 】


いかがでしたでしょうか。
これまで評判のいい痔の医院についてお伝えしてきましたが、必ずフィーリングや相性もあるものなので、やはり最後は実際に診察を受けてみて患者さん自身で判断して頂くのが良いでしょう。
また、今回の記事は2023年時点の情報なので、最新情報については、各クリニックにお問い合わせいただけますと幸いです。
このブログが明日からのご自身のご健康にお役立て頂けることを願っています。