【下剤の強さランキング】ひどい便秘に即効性あり!

便秘ってつらいですよね。

 

便が出ないと、お腹が張ったり、食欲が出なくなったりしますよね。

 

最近、便秘が脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めるという報告もあり、便秘は万病の元ともいえます。

 

まさに「たかが便秘、されど便秘」ですね。

実は、なにを隠そう私くまも便秘で悩んでいる一人なのです!

 

今回は、なぜ便秘になるのかの基本的な部分だけでなく、下剤を強さ(即効性)の順に、医師がすすめる便秘薬のランキングを発表したいと思います。

2021年最新情報でお届けします。

 

この記事を読めば、便秘の基本から下剤・便秘薬の使い分けまでしっかり理解できると思います。

 

下剤の強さランキングをすぐ知りたい方は

5.即効性1位の便秘薬:グリセリン浣腸 

から読んでみてください。

 

それではどうぞ!

「くまは、便秘薬マスターなのです!」

 

【目次】


1.万病のもと!便秘のメカニズム

2.便秘にはどんな種類があるの?

3.ひどい便秘が女性に多い4つの理由

4.便秘薬のおすすめランキングを発表!の前に…

5.即効性1位の便秘薬:グリセリン浣腸 

6.即効性2位の便秘薬:新レシカルボン坐剤

7.即効性3位の便秘薬:グーフィス

8.即効性4位の便秘薬:ピコスルファート

9.即効性5位の便秘薬:センノシド

10.即効性6位の便秘薬:リンゼス

11.即効性7位の便秘薬:アミティーザ

12.即効性8位の便秘薬:酸化マグネシウム

13.即効性9位の便秘薬:モビコール

14.即効性10位の便秘薬:大建中湯

15.番外編:コロネル・ガスモチン

 

1. 万病のもと!便秘のメカニズム


便通は本来、毎日あるのが健康な状態です。

 

しかし、3日以上排便がなかったり、便が硬くて量も少なく残便感があったりする状態を便秘と呼びます。

 

便秘になると、お腹が張ったり、食欲が出なかったり肌荒れや肩こりが出たり、全身に影響が出たりします。

 

最近では、便秘が脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めるという報告もあり、まさに便秘は万病の元ともいえます。

 

なぜ便秘になるのかは、腸のはたらきと排便のしくみを知ると分かりやすく理解できます。

 

口から入った食べ物は胃や小腸で消化された後、水分の多いどろどろの状態となって大腸に入ります。

 

大腸ではゆっくりと水分が吸収されて塊となり肛門へと送られて、私達が馴染みある「うんち」となって外へ出ます。

 

しかし、もし腸の動きが悪く便塊が何日も外に出ずに大腸の中にあると、水分はさらに吸収され、便塊は硬く小さくなるという悪循になります。

 

腸の動きは自律神経に支配されていて、ストレスにさらされると正常な腸の運動が起こらず、便が滞ってしまうのです。

 

便秘になる原因としては大きく以下の4つがあります。

 

①食物繊維の摂取不足
食物繊維の摂取量が少ないと、便の原材料が減るため便のかさが減って排便回数が減ります。

 

②水分の不足
水を飲む量が少ないと、腸に分泌される水分も減り便が硬くなります。

 

③精神的なストレス
腸の動きを支配する自律神経のバランスが崩れると腸の活動が悪くなります。

 

④運動不足
運動は腸の動きを活発にし、便を押し出す腹筋などの筋力の低下を防ぎます。

特にウォーキングがおススメで、1日15~30分程度の散歩を日常に取り入れましょう。

 

2.便秘にはどんな種類があるの?


一口に「便秘」と言っても、便秘の原因は人によって異なります。

 

便秘の原因を分類すると、①弛緩(しかん)性便秘、②けいれん性便秘、③直腸性便秘、④器質性便秘の4種類あります。

 

①弛緩性便秘:硬い便・お腹が張るタイプ

弛緩性便秘は腸管の緊張がゆるんでしまい、ぜん動運動が十分行われないため、大腸内に便が長くとどまり、水分が過剰に吸収されて硬くなるタイプです。

 

弛緩便秘は頻度が高く、運動不足や腹筋力の低下、水分・食物繊維不足、ダイエットなどが原因になり特に女性や高齢者に多いタイプです。

 

おなかが張る、残便感、食欲低下などの症状が起こることもあります。

 

②けいれん性便秘:コロコロ便タイプ

けいれん性便秘は、腸の運動をつかさどる自律神経のバランスが悪くなることにより腸の動きが悪くなり、うさぎの便のようなコロコロとした便になるタイプです。

 

ストレスや環境の変化、過敏性腸症候群などが原因となり、食後に下腹部痛を感じたり、便秘と下痢を交互にくり返したりします。

 

③直腸性便秘:便意がおきずに残便感があるタイプ
直腸性便秘は、便が直腸に到達しても排便反射がおこらず、直腸に便が滞留して排便できなくなるタイプです。

 

直腸性便秘は痔や恥ずかしさなどにより排便を我慢する習慣がある方や高齢者に多いタイプです。

 

④器質性便秘:腸の通過に障害があるタイプ
器質性便秘は、大腸がん、クローン病、虚血性大腸炎、腸閉塞、腸管癒着などにより、物理的に便が通過できない部分があり、腸に通過障害が起こるタイプです。

 

器質性便秘では便が細くなったり血便や腹痛を伴うことがあり、要注意です。

 

このような症状がある方は、大腸内視鏡検査で原因を調べる必要があります。

 

大阪のなかむら内視鏡センターでは、下剤を飲まずに大腸内視鏡検査を受けられるのでお気軽にご相談ください。

 

関連記事:【下剤を飲まない大腸検査】は大阪のなかむら内視鏡センター

 

3.ひどい便秘が女性に多い4つの理由


日本人女性の半数以上に便秘の症状がみられるといわれますが、なぜでしょうか?

 

その理由としては以下の4つがあげられます。

 

①男性に比べると女性は腹筋の力が弱く、大腸が便を送り出す力が弱い

 

②女性ホルモンである黄体ホルモンは体に水分や塩分をためこむように指示するため、大腸の腸壁から便の水分が吸収されて便が硬くなりやすい

 

③女性に多いダイエットが食物繊維や水分を減らし、便のかさが減ることにより便の回数が減る

 

④女性は忙しさや人前での恥ずかしさのためにトイレを我慢することが多い

 

特に女性の方は、散歩などの運動や、こまめな水分摂取が重要なことがわかりますね。

 

 

4.便秘薬のおすすめランキングを発表!の前に…


これから、便秘薬のおすすめランキングを発表したいと思いますが、その前に便秘薬を使う上での基本的な考え方をご紹介します。

 

便秘薬は大きく分類すると「緩下(かんげ)剤」と「刺激性(しげきせい)下剤」の2種類があります。

 

代表的な緩下剤としては、酸化マグネシウム、アミティーザ、リンゼスなどがあります。

 

一方、刺激性下剤としては、センノシドやピコスルファートがあります。

 

次に便秘治療の基本的な考え方をご説明します。

 

まず、緩下剤は原則として適切な量を毎日使い、その量や種類を調整することによって排便回数を1 回/2日~ 2回/日にすることが重要です。

 

緩下剤の種類や量が適量に達するまでは、排便が全くなかった日の眠前のみ刺激性下剤を頓用(とんよう)で使うという使い方が基本になります。

 

頓用というのは、毎日使うのではなく、ここぞというときにスポットで使うとういことです。

 

たとえば旅行などで一時的に便秘になったとか、排便が2~3日ないときに使うなどです。

最近、くまが外来していると「即効性のある便秘薬を教えて下さい」と言われることが多いです。

 

そのため、この原則を踏まえた上で、即効性のある便秘薬をランキング形式でご紹介したいと思います。

 

 

5.即効性1位の便秘薬:グリセリン浣腸 


【即効性】☆☆☆【優しさ】☆【強さ】☆☆☆

 

グリセリン浣腸とは、直腸内に50%グリセリン液を注入して排便を促す処置のことです。

 

グリセリンは化粧品や食品にも使われているパームヤシを原料とする植物由来成分で、無色透明、やや粘り気があります。

 

グリセリンは直腸内への注入によって腸管壁の水分を吸収することに伴う刺激作用により腸管の蠕動を亢進させます。

 

また、 グリセリンが便に浸透することにより便を柔らかくし便を排泄させます。

 

後述するレシカルボン坐剤とグリセリン浣腸は同じ便秘薬のグループに属するお薬で、両者とも腸の出口の便秘に使うお薬です。

 

グリセリン浣腸は即効性があり、強力な反面、腸管穿孔や血圧低下のリスクがあり、慣れている方以外は医療従事者にやってもらうのが無難といえます。

 

浣腸の効果が出るのは注入後10分程度たってからです。

 

ノズルの先端で直腸を傷つけることがあるため慎重に挿入し、週に 2 回程度と極力最小限の使用にとどめます。

 

 

 

6.即効性2位の便秘薬:新レシカルボン坐剤


【即効性】☆☆☆【優しさ】☆☆【強さ】☆☆

 

新レシカルボン坐剤は直腸の中で徐々に炭酸ガスを発生し、ぜん動運動を亢進することにより生理的な排便作用を促す出口の便秘に使用するお薬です。

 

新レシカルボン坐剤は、炭酸ガスを固めただけの発泡剤で下剤成分は含まれていません。

 

そのため、依存性・習慣性がなく、高齢者や妊婦にも使いやすい便秘薬です。

 

直腸や肛門に便がたまっていると考えられる場合は、まず新レシカルボン坐剤で排便を促すのを試みます。

 

それでも排泄できない場合、グリセリン浣腸を検討しましょう。

 

効果が出るのはレシカルボン坐剤が挿肛後5~20分(坐剤)です。

 

浣腸とともに、坐剤も自然な排便が難しくなるため連用は避けるようにするのがポイントです。

 

 

7.即効性3位の便秘薬:グーフィス


【即効性】☆☆【優しさ】☆☆【強さ】☆☆

 

グーフィスは、胆汁酸の大腸への流入が増加することにより①腸管を刺激する作用、②便を柔らかくする作用があり、「デュアルアクション」と呼ばれています。

 

食事により排出される胆汁酸に、効率よく働くように、このお薬は食前に飲むようになっています。

 

作用は比較的早く、朝食前に内服すれば昼頃の排便が期待できるとされています。

 

また、グーフィスには脂質の吸収と関係が深い胆汁酸の吸収を阻害するため、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールである LDL コレステロールの血中レベルを低下させることが予想され、実際に国内第3相臨床試験では10%程度、コレステロールが低下すると報告されています。

 

さらに刺激性下剤にみられる耐性や習慣性も低いのもメリットの一つです。

 

 

8.即効性4位の便秘薬:ピコスルファート


【即効性】☆☆【優しさ】☆【強さ】☆☆☆

ピコスルファートは大腸刺激性下剤で、腸内細菌による分解物が蠕動運動を亢進させる作用と腸管粘膜での水分吸収阻害作用により排便を促す作用があります。

 

効果発現時間は8~10時間で単回投与でも効果があり、排便を起こす作用発現時間は比較的短いとされます。

 

ピコスルファートの特徴としては液体タイプであり、水の中に5滴~10滴を落とし服用するもので、錠剤に比べ微調整がききます。

 

腸管の蠕動を起こすタイプで腸の動きの悪い方には有用です。

ピコスルファートも依存や耐性の問題はありますが、センノシドよりはマシと言われています。

 

 

9.即効性5位の便秘薬:センノシド


【即効性】☆☆【優しさ】☆☆【強さ】☆☆

 

センノシドに含まれるセンナという成分は、腸管を刺激し蠕動を促進することにより、大変よく効く下剤として頻用されています。

 

特に長年便秘で悩んでいる方は、多くの方がセンナを含む下剤を使用しています。

 

このお薬には、「依存」と「耐性」の問題があり、同じ量では少しずつ効果が減弱するため、だんだん量が多くなる(耐性)、またこれなしでは便秘が解消されない(依存)がおこり、腸管がマヒをして頑固な便秘を引き起こします。

 

また、大腸メラノーシス(黒皮症)を引き起こし、大腸粘膜が黒ずんできます。

 

 

10.即効性6位の便秘薬:リンゼス


【即効性】☆☆【優しさ】☆☆☆【強さ】☆☆

リンゼスは便秘型過敏性腸症候群の治療薬として登場した新薬です。

 

小腸の腸管内への水分分泌を促進し排便を促します。

 

また、大腸の痛覚過敏を改善する事により、腹痛・腹部不快感を改善します。

 

つまり、腹痛を伴う便秘症の患者さんに効果があります。

 

主な副作用は下痢程度ですが、飲む量を調節することで対処できます。

 

 

11.即効性7位の便秘薬:アミティーザ


【即効性】☆【優しさ】☆☆【強さ】☆

アミティーザは小腸で腸液の分泌を促し、便を軟らかくして自然な排便を促すお薬です。

 

酸化マグネシウムのような電解質異常の副作用がなく、高齢者や腎機能の悪い方でも安心して使えます。

 

習慣性や依存性もありませんが、妊婦には使えないお薬です。

 

特に若い女性で、服薬初期に吐き気の副作用がでることがありますが、少量から始めれば1~2週間の内服で徐々に軽減します。

 

また、食後すぐにアミティーザを内服することで副作用を抑えることができます。

 

 

12.即効性8位の便秘薬:酸化マグネシウム


【即効性】☆【優しさ】☆☆【強さ】☆

酸化マグネシウムは古くからある、最もよく使われる緩下剤です。

 

便を膨張軟化させ、排便しやすくする作用があります。

 

薬代も安く最初に使われるべき薬の一つです。

 

ただし、高マグネシウム血症による重篤な副作用が報告されており、高齢者や腎機能障害のある方では減量を含め検討する必要があり、マグネシウム値のチェックのために定期的な採血が推奨されています。

 

 

13.即効性9位の便秘薬:モビコール


【即効性】☆【優しさ】☆☆☆【強さ】☆

モビコールは本来、大腸内視鏡検査前に腸をきれいにする腸管洗浄液と同じ種類のものを便秘薬として開発されたお薬です。

 

モビコールは緩下剤に分類されるお薬ですが、酸化マグネシウム等と異なりミネラルのバランスを崩さず、体内にも吸収されないため安全性が高いとされています。

 

袋に入った粉末の製剤で水に溶かして服用するので錠剤を飲むより手間がかかりますが、欧米では便秘治療で最も多く使われているお薬で、子供の慢性便秘症にも安全に使えるのが特徴です。

 

 

14.即効性10位の便秘薬:大建中湯


【即効性】☆【優しさ】☆☆☆【強さ】☆

大建中湯は腸を栄養する血流を増加し、腸の動きを改善する働きがあるとされ、大腸の運動機能低下によるガス貯留や腹部膨満の改善に効果があります。

 

特に外科領域ではお腹の手術の後に腸の動きが悪くなる(サブイレウスとよびます)のですが、大建中湯はその腸の動きの改善を目的としてよく使われるお薬です。

 

大建中湯は副作用があまりないお薬なので、お腹が張ったり腸の動きが悪い高齢者や小児また妊婦さんにも比較的使いやすいお薬です。

 

 

15.番外編:コロネル・ガスモチン


番外編として、本来過敏性腸症候群の治療薬であるコロネル、機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)の治療薬であるガスモチンも便秘に良く使うお薬なので紹介いたします。

 

コロネル(ポリフル)
コロネルは小腸や大腸で高い吸水性と保水性を示し膨張する紙おむつのような特徴を持ったお薬です。

 

コロネルは水分が多い下痢状態では水分を吸収し下痢状態を改善する一方、水分が少ない便秘状態では便の水分量を増やし、便を適度な硬さに保つ働きがあります。

 

まさに下痢と便秘に効果を発揮する大谷選手のような二刀流のユニークなお薬です。

コロネル(ポリフル)は食物線維の摂取量が少ない排便回数が週に3回未満の便秘の人に使用がおすすめです。

 

注意点としては、コロネルは水分を吸収し膨張する薬なので、副作用として腹部膨満を生じる可能性があり、水を多めに飲む必要があります。

 

ガスモチン(モサプリド)

ガスモチンは胃腸の動きに関わる自律神経の働きをよくすることで消化管運動を促進する働きがあります。

 

ガスモチンは本来は胃もたれ(機能性ディスペプシアともよびます)などの消化器症状を改善するお薬ですが、腸管の動きを改善する効果があるため便秘にもよく効くお薬です。

 

胃もたれと便秘があり、便回数が少ない方に良いお薬ではないかと思います。

 

【まとめ】


 

今回は、なぜ便秘になるのかの基本的な部分だけでなく、便秘薬を即効性の順にランキング形式でお伝えしました。

 

なかむら内視鏡センターでは、「便秘外来」を開設しているので、便秘にお悩みの方はお気軽にご相談下さい。また、下剤を飲まずに大腸内視鏡検査を受けられるのでお気軽にご相談ください!

 

関連記事:なかむら内視鏡センターの便秘外来

関連記事:【下剤を飲まない大腸検査】は大阪のなかむら内視鏡センター

 

「なかむら内視鏡センターでは、様々な便秘治療の選択肢があるので、お気軽にご相談ください!」